
近年、欧米のスーパーモデルやセレブリティの影響か、
日本でも栄養バランスや運動に気を使い、健康的なボディバランスのモデルが増えています。
彼女たちの食生活は、朝から肉と野菜をもりもり食べるそうです。
メディアでも「美しい人は肉を食べている」「肉を食べてきれいになる」といった、特集も組まれるようになりました。
ここでは、肉食ブームがやってきた背景や、
「肉などカロリーの高いものを食べると太る」という従来の常識が間違いであることを確認し、
「きれいな肉食女子が太っていない」理由を考える際の参考として
モデルも実践しているというケトジェニックダイエットについて糖質制限と比較しながらご紹介します。
目次
肉食ブームがやってきた
家計調査の結果から家庭で消費される肉と魚の価格(100グラム当たり単価)の推移を図示しました。
この結果、肉と魚では一時的な例外を除いて長い間肉の方が値段が高かったが、2010年代以降は基本的に魚高傾向が続いています。
しかも、肉と比べて魚の方が割高感があります。
グラム単価が同じでも、骨や頭尾、貝殻など魚は不可食部分がかなりあるため、身の部分で割高と感じられているのです。
これが、かっては魚中心だった日本の食卓が最近では肉の方が好まれている理由です。
また、2013年2月にアメリカ産牛肉の輸入規制が緩和されたことを受け、
2014年から2015年にかけて、米国産牛肉を使ったステーキハウスがオープンラッシュ、ステーキチェーン店が台頭してきました。
そして、熟成肉の人気、肉フェース、肉イベントの盛り上がりなど肉食ブームがやってきたのです。
特に、女性の肉食化は目を見張るものがありました。
「肉食女子会」の文字が大いに目立ち、ついには、肉好き女子のための肉フェス「肉食女子博」まで開催され、大盛況となったのです。
高カロリーでも太らない理由
きれいな肉食女子は糖質はあまり食べない
ステーキハウスや焼き肉店などから出てくる女性を見ていると、太っている人はあまりいないようです。
むしろ、「わりときれいところ」 がこぞって肉食女子会をしていることがわかります。
彼女たちは、肉は食べてもどんぶり飯は食べないタイプです。
つまり、糖質はあまり食べないのです。
実践すればわかる!「高カロリーが太る」のウソ
タンパク質源として肉をお勧めすると言うと、決まって
- 「カロリーの高いものを食べてどうして痩せられるの?」
- 「肉や油は太るのでは?」
などと突っ込まれるでしょう。
「肉は痩せますー・」なんてやたら声を大きくしても、最新の栄養学に興味がない人には届きません。
でも、実は、痩せるのです。
力ロリーが高いものが太るというのは単に通説に過ぎなかったのです。
「ごはんや麺類より、肉を食べるほうが痩せるなんて信じない」と言いながら、
実際に自分でやってみた人は、大抵ぐうの音も出なくなります。
なお、以下の記事でもこれまでのカロリー神話が当てにならないことを確認しました。
「糖質制限だけダイエット」は間違い!
近年糖質制限ダイエットが普及してきましたが、
タンパク質を十分に摂らない間違った糖質制限ダイエットをする人が増えています。
そういう方は、それまでのカロリー制限の常識にとらわれていて、
糖質制限と同時にカロリーも制限しようとするからです。
糖質を摂りすぎていた人(太っている人の大半はこれ)が糖質を制限すると、面白いように痩せられます。
ただし糖質をカットすると、カラダは筋肉などから糖質をつくり出すしくみ(これを糖新生という:後述)をよけいに働かせます。
その結果、タンパク質不足が起こり、カラグを壊す人が出てくるのです。
「糖質制限でカラグがポロポロになった」という人はこれからも後を絶たないのではないかと思います。
これは、糖質制限が悪いのではありません。
むしろ糖質をカット(摂取制限)することはメリットがほとんどなのです。
他の栄養素を無視した「糖質制限だけダイエット」が間違っているのです。
糖質を制限しつつ、タンパク質や脂質などの必要な栄養素をしっかり摂る
のが「正しい糖質制限」なのです。
ケトジェニックダイエットとは?
最近、ケトジェニックダイエット(ケトン体食事法によるダイエット)が
「糖質制限ダイエットの進化版」として注目されています。
糖質制限ダイエットの進化版
ケトジエニックダイエットは、糖質制限ダイエットのひとつですが、
そもそも痩せるより先に、健康になることを目的にしている点で、他の糖質制限ダイエットと一線を画しています。
これまでの糖質制限ダイエットが、ともすれば「糖質を控えること」のみを強調しがちだったのに対し
ケトジエニックダイエットは糖質を控えるだけでなく、
タンパク質をはじめ、重要な栄養素をもれなくしっかり摂ることを強調します。
糖質制限をするとともに、カラグを維持するのに必要な栄養素(タンパク質、食物繊維、ミネラル、脂肪酸)を
決まったルールに従って摂ることで、「ケトン体」回路を回し、体脂肪を燃焼させるダイエットです。
ケトジェニックダイエットは、糖質制限の効果に加えて、ケトン体自体の働きによって、さまざまな減量効果が期待できます。
それ故、ケトジェニックダイエットは、「糖質制限ダイエットの進化版」と言えるのです。
ケトン体とは
そもそもケトン体って何なんでしょう?
ケトン体というのは、脂肪が燃えた後にできる物質のことで、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)、アセトンの総称です。
ケトン体回路とは
人体にはエネルギーをつくる3種類の仕組み(回路)が備わっています。
ケトン体回路は第3の回路で糖質切れになった時、脂肪を燃やしエネルギーをつくります。
そもそも体のエネルギーというのは糖なのですが、「体内で糖が不足すると脂肪酸が使われるので痩せる」というのが糖質制限ダイエットの仕組みです。
しかし実は脂肪酸というのはそのままでは血液中を巡りにくいので、肝臓で代謝されることでケトン体という物質に姿を変えて運ばれていきます。
つまり、ケトン体は血液にのって各所でエネルギーとして消費される物質なんです。
このように、
糖質・炭水化物の摂取を抑え、ケトン体回路を回してケトン体を生成(脂肪を燃焼)する、
というのがケトジェニックダイエットというわけです!
今までの糖質制限と異なり、健康的に美しく痩せることができるダイエット法です。
ケトン体回路を回すルール
ケトジェニックダイエットでケトン体回路を回すには4つのルールがあります。
ケトン体回路を回す 4つのルール
1.糖質を制限する!
2.タンパク質をしっかり摂る!
3,食物繊維・ミネラルをたっぷり摂る!
4.オメガ3脂肪酸またはMCTオイルを小さじ1杯以上/1日摂る
このうち、ルール1.について、「糖質をどの程度制限するのか」を詳しく見てみましょう。
糖質制限とケトジェニックの関係
糖質制限ダイエットとケトジェニック(ケトン体)ダイエットの関係は下図のとおりです。
図から明らかなように、ケトジェニックダイエットは糖質制限ダイエットの一部です。
糖質制限のレベルにもいろいろありますが、ケトジェニックダイエットの糖質制限のレベルは
摂ってもよい糖質の量:1食20g以下(1日あたリ60g以下)です。
このレベルは江部先生のスーパー糖質制限(1日3食とも糖質制限食)と同程度あるいはそれ以上の激しい糖質制限です。
従って、スーパー糖質制限はケトジェニックのルール1.を満たしていると言えるでしょう。
一方、山田先生の提案されている、ロカボ(ゆるい糖質制限)はケトンジェニックのルール1.を満たしていません。
江部先生のスタンダード、プチも同様にケトンジェニックのルール1.を満たしていません。
緩い糖質制限が継続のしやすさを重視しゆるくても効果があることを強調しているのに対し、
激しい糖質制限を前提とするケトジェニックダイエットは短期間の劇的な効果を強調しています。
まとめ
本記事からケトジェニック(ケトン体)ダイエットは正しい糖質制限を前提としていることがわかりますね。
でも、正しい糖質制限がケトジェニック(ケトン体)ダイエットとは限りません。
ゆるくても効果があるロカボも正しい糖質制限ですがケトジェニックとは言えないからです。
激しい糖質制限をルールとするケトジェニックダイエットは炭水化物の食事に慣れた日本人にとってはむつかしい。
また、激しい糖質制限の長期間の継続は危険との研究者も存在します。
従って、ケトジェニックダイエットを実践するなら短期間(2,3週間以内)にとどめ、長期継続はやめたほうが無難でしょう。
特に、糖質制限の正しい知識が不十分な初心者の方には、お勧めできません。
専門家の図書や反対論者の見解にも目を通し、ご自分の体調を観察しながら慎重に取り組みましょう。
讃岐うどんが好物の私にとってケトジェニックダイエットの実施は
肉よりも炭水化物の方が安上がりなこともあり、つらいものがあります。
そこで、私は自身の体調(肥満度など)により、糖質も多少は食べてよい
ロカボやスタンダード、プチを使い分け、適正体重を維持しています。
そして健康とエージング(老化防止)対策として
ケトン体を回すルール1の激しい糖質制限はしていませんが、ルール2,3,4は極力取り入れるようにしています。
特にルール3の食物繊維・ミネラルをたっぷり摂る!に対しては、適切な補助食品を利用しています。
そして、たまには讃岐うどんも食べています。
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ダイエットアドバイザー藤田智久でした。